プロが見た空き家になった実家のリアルな現場【老人ホーム編・相続編】

こんにちは!
不用品回収・片付け・整理業 長野県松本市 ホームサービス松本店です。

日頃より弊社に片付け依頼をしていただき誠にありがとうございます。

これまで数多くの実家片付けを行ってきましたが、その中で空き家にもいろいろとあることが分かりました。

持ち主の方がお亡くなりになり、他の場所に住む遺族が家を相続されて、空き家になった場合によくあるのが、思い出を残すために処分を行わない。処分をしようとしても、なかなか手を付けられないといったケース。
また持ち主が存命中でも、介護施設への入居などで別の場所に移った場合によくあるのが、移った先が気に入らなければいつでも戻れるようにと残す。いつかは退院して戻れると信じてそのまま残すなど、空き家になる事情は様々です。

本記事では空き家の実態と、空き家になった理由、現状についてさまざまな事例をもとに、数回に分けて解説いたします。
今回は「老人ホーム入居のケースと相続後のケース」についてです。

◆ 老人ホームへの入居が生む空き家

空き家の持ち主は老人ホームにいる親のまま

高齢になってひとり暮らしが難しくなったため、老人ホームに入居される方々がいます。
家の住み主が老人ホームに移ったので、実家がそのまま空き家になるというケースです。
この場合、実家の手続きを事前に済ませていないかぎり、その持ち主はまだ老人ホームに入った方のままです。

多くの場合、この状態では親族はその家に手を付けられません。
いつでも帰ってこれるように残しておきたいという気持ちがあるからです。
しかし、3年4年と経てば、空き家の問題が発生します。
そこでようやく、何とかしなければならないということで、私たち片付け業者に依頼があるのです。

存命中の処分には抵抗がある

某県郊外にある空き家の持ち主は、独身の女性でした。
老人ホームに入居されている状態です。
片付けのご依頼は、姪御さんからでした。

このおばあちゃんは、老人ホームに入居すると決断したときから、モノについては観念していらしたそうです。
老人ホームに持ち込めるモノの量は限られていますから、「老人ホームに入居した時点で、残してあるモノは処分していいよ」とおっしゃっていました。

しかし姪御さんにしてみれば、存命中の叔母のものを処分するのには抵抗があったのです。

また、かなり古くなっている建物をどうするかについては、引継ぎがされていませんでした。
本来であれば「住むか?売るか?貸すか?」あらかじめ話をしておくのがよいのですが、老人ホームに入った場合はこの話を持ち出しにくいのです。

空き家になっている家を何らかの形で処分することは、「片道切符を持たせる」ことになります。
老人ホームに入って実家がなくなれば、帰るところがなくなるからです。

それらの背景があって空き家となっているのですが、近隣の人にはその事情はわかりません。
結局そのお宅では、家の中の片付けを行ったのですが、「おそらくその後もしばらくは空き家のままになるのだろうな」と予感した現場でした。

Point

  • 老人ホームに持っていけるモノは本当に少ない
  • 「いつか帰るかも?」が空き家を生む

◆ 遺族があえて実家を空き家にしている

近くに住んでいても実家を空き家にしている

実家を子どもが相続した場合、「幼いころからの思い出が詰まった実家を、できればそのままにしておきたい」という心理から片付けができず、空き家になってしまうことがあります。
離れて暮らして何年も経つのに、親が子供たちと暮らしていた頃のモノを大切に取っていたり、部屋をそのまま残していた場合などによく起きます。

また、娘さんが結婚するときに、両親が暮らす実家の近くに家を買うケースはけっこう多いものです。
おそらく、いつでも顔が見れるから気軽に行けてコミュニケーションが取れて安心だから、あるいは将来介護が必要になっても近くにいれば楽だからという親への心遣いでしょう。

しかし、案外そういう場合に娘さんが実家を片付けられなくて、結果として空き家のままになることがあります。
いつでも通える距離にいて、実際にちょこちょこ帰っていた。
すると実家への思い入れが強いまま気持ちの整理ができなくて、かえって踏ん切りがつかないのです。

そして目を背けたい、できるだけ実家には行きたくないという気持ちになり、空き家を生みます。
近くに住んでいるがために、片付けが難しくなるのです。

自分が育った実家への愛着がある

某市のとあるお宅は、まさに実家の近くに家を買った専業主婦の方がご依頼主でした。
「専業主婦なので時間は比較的自由にとれるのだけど、どうしても片付けられない」とおっしゃってました。

2階の母の部屋に入ると、母が生前よく身に着けていた洋服があるんです。よく覚えている服です。
シーンとした部屋で整理しようと思ったとき、涙が止まらなくなるんです。
今にも母が部屋に入ってくるような気がして・・・。

遺品整理を躊躇するケースというのは、主に2つあります。
モノに対して躊躇するケースと、家や部屋全体を見て躊躇するケースです。

この方の場合、生前に一緒にいる時間が長かったために、ひとつひとつの洋服を見るたびにお母さんを思い出して片付けができなかったのです。

Point

  • 幼いころを過ごした実家をそのままにしておきたいという心理が生まれる
  • 実家の近所に暮らしているがゆえに片付けられないこともある

【出典】著者:内藤久 図解 親ともめずにできる これがリアルな実家の片付けです。 ディスカヴァー,2017,P.60 P.62                                                                                                                                                                                                 

実家や空き家の片付けをしたいが、両親が使っていた家財道具が多すぎて何から始めていいのか判らない・・・ズルズル引きずってしまい、いつまで経っても片付けが進まない。

また、
ご自分で行えるか?
業者にお願いするべきか?など、
迷われている場合も、私たちが適切にアドバイスしますので、お気軽にお問合せくださいね。

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